誰もが目を奪われる絶世の美女、ダニエラ(モニカ・ベルッチ)は飾り窓の中で生きる女。ダニエラは自分の美しさ、そして足の組み方、コートの脱ぎ方、キスの誘い方など、男を魅了する方法を知り尽くしている。平凡な男、フランソワ(ベルナール・カンパン)にとっては夢の女だ。フランソワは宝くじで大当たりをあて、そのお金が続く限り一緒に暮らして欲しいという大胆な申し出をする。ダニエラとの交渉は成立、彼女は「優しくすると約束して」とだけささやき、彼の部屋に引っ越してきた。ダニエラの手料理のパスタを一緒に食べ、週末は小旅行に出かけ、海辺でキスを交わす。大好きなカキを食べ、昼夜を問わず思う存分に愛し合う二人。夢にまでみた幸せな暮らしだが、心臓の悪いフランソワの身体には、そこにいるだけであまりにも美しく妖艶すぎるダニエラとの生活は刺激が強すぎた。フランソワの主治医で親友のアンドレ(ジャン=ピエール・ダルッサン)は、彼のことが心配でならない。ある日、具合の悪くなったダニエラの治療に訪れたアンドレは、彼女の裸を目にしてしまう…。会社で一人ほほえむフランソワに同僚は、彼女ができたのでは、と攻め寄る。彼女に一目会いたいという同僚と共に帰宅したフランソワ。しかし、二人が暮らすアパートには、ダニエラの荷物も彼女自身も何もなくなっていた…。ショックを隠しきれないフランソワは、ダニエラと出会ったバーへと向かった。そこには、以前と同じように飾り窓の向こうで客を待つダニエラの姿があった。ダニエラに腐れ縁の愛人(ジェラール・ドパルデュー)がいたと知らされたフランソワ。夢の日々は終わりを迎えたと思ったのだが……。