パリの私立探偵ジャック・パーマー(クリスチャン・クラヴィエ)は、公証人からアンジュ・レオーニ(ジャン・レノ)という男を探し出し遺産相続の不動産登記証書を手渡すという依頼を受け、コルシカ島に降り立つ。簡単な仕事と高をくくっていたジャックだが、なぜか、アンジュ・レオーニという名前を出すと、タクシーも彼を山道に残して走り去る。実はレオーニはコルシカ島民族主義グループのリーダーで、警察が血眼になって探している人物だった。さらに彼はレオーニとその一派に拉致され、レオーニは彼の目的を探ろうと正体を隠したままジャックを尋問し始める。その最中に他の民族主義のグループたちとの争いが勃発、ジャックは、テロリストと間違えられて警察に逮捕されそうになり、警察内部の派閥争いにも巻き込まれる。やっと誤解を解いたジャックは、レオーニが昔住んでいたという町の情報をもらう。しかしその町でもレオーニの居場所はわからない。ジャックは、レオーニの叔母がフランス本土から来た金持ち夫婦の別荘で働いているという情報を得る。だが叔母はレオーニを嫌っており、居場所も知らなかった。しかもジャックが乗ってきた車は、よそ者夫婦のコルシカに対する失言に怒った民族主義グループの男によって、別荘の門とともに爆破される。この仕事は思いのほか困難なものだと気づいたジャックは、パリに帰ろうと決心する。そんなとき、ひとりの美女レア(カテリーナ・ムリノ)がジャックの前に現れ、その決心がぐらつく。しかも、謎めいた彼女の登場で、さらに事態は複雑に…。そして苦労の末、やっとアンジュ・レオーニを見つけだしたとき、ジャックの人生を変えるような出来事が起こる……。