海軍を退役した青年、エルビス・バルデレス(ガエル・ガルシア・ベルナル)は、メキシコ人の亡き母から聞かされていた父親に会うため、テキサス南部の町“コープス・クリスティ”に向かう。父デビッド・サンダウ(ウィリアム・ハート)は、今では牧師になり、美しい妻トゥワイラ(ローラ・ハーリング)、神学を専攻する優秀な息子ポール(ポール・ダノ)、純真な娘マレリー(ペル・ジェームズ)と新しい家庭を築き、裕福な暮らしを営んでいた。エルビスは、なけなしの金で中古車を買い、日曜のミサが行われている父の教会に乗りつける。エルビスはデビッドとその家族に対面するが、デビッドにとって、突然現れた息子は汚れた過去を象徴する存在だった。困惑したデビッドは、曖昧な約束だけを交わしてエルビスを追い払うのだった。しかしエルビスは、腹違いの兄妹であることを承知の上で、ひそかにマレリーを誘惑する。事実を知らないマレリーは彼の魅力の虜になってしまう。禁じられた関係は深まり、二人はついに血縁のタブーを冒す。その事実に気づいた者は、ポールだけだった。そしてエルビスの手によって、一家の幸福に急速に亀裂が入り、不吉な波紋が広がり始める……。