スペインの作曲家でピアニスト、イサーク・アルベニスの組曲からイメージを得て、カメラは演技者の一人になりきって一緒に準備をし、リハーサルを行い、少しずつ演技を生み出す。語るべきストーリーはすでに音楽の中に内包されており、演技者はそれに寄り添う音楽家とダンサーだけだ。そして、カメラは音楽に合わせて踊る。サラ・バラス、アントニオ・カナーレス、ホセ・アントニオ、アイーダ・ゴメス、パトリック・デ・バナといった第一級の舞踊家と振付家が集まった。演奏家は、世界的卓越のギタリスト、マノロ・サンルーカル、ヘラルド・ヌニェス、ホセ・アントニオ・ロドリゲス、ピアニストのロサ・トーレス=パルド、チャノ・ドミンゲス、フラメンコとジャズのスター奏者、ホルヘ・パルド、現代最高の“カンタオール(男性フラメンコ歌手)”であるエンリケ・モレンテと、娘のエストレージャ・モレンテ。また、映画としては初めてライブのビデオ・プロジェクションとクリエイティブな照明と撮影を調和させており、劇的な効果を与えている。