サッカー賭博で作った借金を理由に辞職させられた元サッカー審判パオトゥー(ポンパット・ワチラバンジョン)。都会を離れタイ南部の村に逃げ延びた彼は、サッカーで村のチームと対戦しているサガイ族のプレーに魅了される。まったく自覚はないが、彼らはかけ離れた運動能力とサッカー・テクニックを持っていた。さらに、三度の飯より女の子が好きでハンサムだと思い込んでいるフォワードのガスー(コムサン・スィーターントー)、誰よりも足が速いのに臆病なディフェンダーのルークヤーン(アタポン・トーンコン)、そして、サガイ族の長の息子でキャプテンのマムアン(サムリット・マイケルセーン)など、各選手の個性がチームを輝かせていた。これからバンコクで開催される国王杯に出場し、優勝賞金をモノにしようと考えたパオトゥーは、彼らと長を説得。ちょうどその頃サガイ族は謎の疫病に襲われ、長は国王杯の優勝カップが部族を救うと信じていた。パオトゥーは自ら監督兼マネージャーとなって“サガイ・ユナイテッド”を結成。彼らは生まれて初めて、故郷から遠く離れる。やがて、トーナメントが始まった。全員が低い身長にアフロヘアの彼らが目を見張るようなスーパー・プレイを披露し、多くのサッカー・ファンはサガイ・ユナイテッドのイレブンに衝撃を受ける。彼らは一躍時の人となり、マネージャーでもあるパオトゥーのもとに大金が転がり込んだ。さらにメンバーたちは、女性関係やドラッグなど、都会の甘い誘惑にハマり堕落していく。しかし、イレブンは強い結束力を武器に、順調に試合を勝ち進む。果たして、サガイ・ユナイテッドは見事に優勝し、優勝カップを部族に持ち帰ることができるのか?