近未来。終わりの見えない内戦で混乱する国で、一人の男が刑務所から釈放された。彼の名はジャック・フェイト(ボブ・ディラン)。ミュージシャンである彼は、かつてのマネージャー、アンクル・スウィートハート(ジョン・グッドマン)が企画するチャリティーコンサートに出演するため、釈放されたのだ。コンサート会場でジャックを迎えたのは、アンクル・スウィートハート、彼のビジネスパートナーのニナ・ヴェロニカ(ジェシカ・ラング)、ジャックの熱狂的ファンであるボビー・キューピッド(ルーク・ウィルソン)、そして、ベテラン音楽ジャーナリストのトム・フレンド(ジェフ・ブリッジス)と彼の恋人のペイガン・レース(ペネロペ・クルス)たち。それぞれの思惑が交錯する会場で、ジャックがバンドメンバーとリハーサルを重ねている頃、国も大きな転換期を迎えようとしていた。大統領(リチャード・サラフィアン)が死の床に伏し、彼の息子・エドムンド(ミッキー・ローク)が政権を掌握したのだ。新大統領に就任したエドムンドは軍隊を派遣し、コンサート会場は破壊され、混乱をきたす。カオスと化した、乾いたこの国に、果たしてジャックの歌は平和をもたらすことができるのだろうか?