シマウマとチョコパイが大好きな19歳のチョウォン(チョ・スンウ)は、幼少期から自閉症の障害を抱えていた。母のキョンスク(キム・ミスク)はチョウォンの世話に全精力を傾けるあまり、夫(アン・ネサン)や次男チュンウォン(ペク・ソンヒョン)のことを顧みなくなり、いつしか夫は自宅に戻らなくなっていた。そんな日々の中で、キョンスクは、走っている時のチョウォンが楽しそうなことに気づく。やがてハーフマラソンで3位入賞したチョウォンは、フルマラソン大会への挑戦を目標にするようになる。キョンスクは、ちょうどチョウォンの通う育英学校に飲酒運転の罰として社会奉仕にやってきた、かつてボストンマラソンで優勝した経歴を持つソン・チョンウク(イ・ギヨン)を、息子のコーチとして雇う。最初は酒びたりでやる気のないチョンウクだったが、やがてチョウォンの実直さに心を打たれ、自身もマラソンへの情熱を蘇らせる。だが息子と親密になっていくチョンウクに、キョンスクは逆に不信を募らせ、口論となる。また弟チュンウォンが警察に補導される事件が発生。さらに地下鉄構内で何気なく若い女性の尻を触ってしまったチョウォンが、痴漢として大騒動を巻き起こす事件も。キョンスクは倒れこんで胃腸穿孔の手術を受ける。彼女は自分のエゴですべてを進めてきたことに自責の念を抱くが、チュンチョン国際マラソンの開催日が近づくと、チョウォンは自ら出場したいと意思を示した。そしてみごと完走し、ゴールで母親に抱きつく。そして4人家族の幸せな生活が戻ってくるのだった。