度重なる襲撃事件によって買収寸前にまで追い込まれている現金輸送会社ヴィジラントに、新しい警備員としてアレックス(アルベール・デュポンテル)という中年男がやってきた。地味で無口な男だが、彼が寝泊りしているホテルの一室は、現金輸送車襲撃事件に関する記事のスクラップや、ヴィジラントの警備員たちの似顔絵や彼らに関するメモで埋めつくされていた。実はアレックスは、輸送車の襲撃に巻き込まれた際に、幼い息子を武装グループの一人に射殺されてしまい、その犯人たちの手がかりをつかむため、ヴィジラントに入り込んだのだった。復讐への焦燥感から、自ら危険なルートを希望し、武装グループとの接触を図るアレックスだったが、不意に少年グループの襲撃に遭い、正当防衛とはいえ彼らの一人を撃ち殺してしまう。アレックスは罪の意識からヴィジラントを去る決意をするが、しかし実は、ヴィジラント内部で裏切りが起こっており、一部の警備員と武装グループが結託していることに気づいた。アレックスはヴィジラントへ戻り、社内で激しい銃撃戦を展開。復讐は果たしたかに見えたものの、アレックスは一人外に出て、野外で息絶えるのだった。