ペッピーノ(ルイジ・ロ・カーショ)は、マフィアが支配するシチリアのチニシという街に生まれた。マフィアのボスであるターノ(トニー・スペランデオ)の家は、彼らの家から百歩しか離れていないところにあった。ペッピーノの父親(ルイジ・マリア・ブッルアーノ)は頭のいい息子を誇りに思っており、いつかはターノのようになってほしいと願っていたが、ペッピーノが青年となった1960年代、各地で同世代の若者たちが伝統的価値観を拒絶して騒動を起こした。ペッピーノは仲間たちとマフィアを糾弾する新聞を発行し、ラジオ局を開設する。父親は息子を力ずくで黙らせようとしたが、ペッピーノはそんな父に反発し、家を出る。しかし母親(ルチア・サルド)と弟(パオロ・ブルグリア)は、ひそかにペッピーノを支えた。マフィアとの緊張は日に日に高まり、ある日、父親は何者かによって殺される。それを機に、ペッピーノは議員に立候補することを決心するが……。