2095年、ニューヨーク。マンハッタンは3つの階層に分けられ、人間とエイリアン、ミュータントが混在して生きていた。人間たちは巨大企業ユージェニック社が独占的に提供する様々な人工臓器や合成皮膚を買いあさり、肉体のバージョンアップに夢中になっていた。セントラル・パークは雪と氷に覆われた異常な空間となっていた。宇宙から現れたと言われているこの謎のエリアは“侵入口”と呼ばれ、立入禁止エリアだ。そして今、もう一つの異常気象が人々の関心を集めていた。ハドソン河上空に出現した巨大なピラミッド。そこから飛び立つひとつの影。ひとの体と鷹の頭を持つ古代エジプトの神ホルス(声: トーマス・M・ポラード)である。反逆罪により他の神々から死刑を宣告されたホルスは、7日間の猶予を得ていた。残された時間を使い、彼はひとりの女を探し出そうとする。青い涙を流す、髪の青い美しい女、ジル(リンダ・アルディ)を。その頃、エルマ・ターナー医師はユージェニック社で働く夫ジャックから、違法な実験に捕われていたジルを譲り受けた。ジルは自分が何者で、どこから来たのかも覚えていない。彼女の肉体の特異性に気づいたエルマは、ホテルの一室をジルに与え、研究対象になってもらう。一方ホルスは、政治犯ニコポルの肉体に入り込み、ジルを探すが……。