イギリス南西部、グラストンベリーで若者の無残な死体が発見される。司祭ルークは、美術専門家であるサイモンに、地中から現れた教会の分析を依頼する。サイモンが見たのは、通常とは逆の教会に背を向ける形で置かれたキリストの処刑像と壁に彫られた幾つもの顔だった。一方、サイモンの妻マリオン(ケリー・フォックス)は、アメリカ人でバックパッカーのキャシー(クリスティーナ・リッチ)を誤って車ではねてしまう。キャシーは奇跡的に重傷を免れたが、この事故で自分の名前以外の記憶を失ってしまう。責任を感じたマリオンは、しばらくキャシーを自分の家に泊めることにした。サイモンの前妻の子供であるエマ、マイケルと打ち解け明るさを取り戻したかのようなキャシーだが、事故以来しばしばリアルな幻覚を見るようになっていた。目の前の医師が、そして時にはマイケルが血塗れになっている姿が見えるのだ。不安に駆られるキャシーは、村の滞在者で別荘の管理をしているダン(ヨアン・グリフィズ)と出会い、互いに惹かれあう。その頃サイモンは、地中から発見された教会が、キリスト処刑直後にこの地にやってきたヨセフによって作られた可能性を検討していた。だが、ルークを始め教会の者たちはその分析を快く思わず、外部に漏れないよう秘密裏に処理しようとする。