1919年。ロシアでは革命後、革命政権と反革命軍の間での紛争が各地で勃発していた。そんな中、反革命軍政府の金塊を積んだコルチャック提督の装甲列車が、ロシアからシベリア、そして満州を目指してツンドラ地帯を駆け抜けていた。その財宝を執拗に狙う者たちが、争奪戦を開始しようとしていた。その争いの場に姿を現した男、コルト・マルテーズ。イギリス国籍を持つヨーロッパ人で、以前牛の輸送船・ボストニアン号の副長を務めていた。その時に、見習いとして船に乗り込んでいたジョン・リードにかけられた殺人容疑を弁護し、それをきっかけにコルト・マルテーズは職を失い、闇の世界に入ることになったのだった。彼は命の恩人である秘密結社レッド・ランタンからの依頼を受け、永年の友であり敵でもある脱走兵ラスプーチンと共に、装甲列車へと近づいていくが……。