ニューオーリンズの証券会社に、リストラされた元社員が乱入。銃を乱射して11人を殺害し、5人に重傷を負わせた末、自らの命を絶つ事件が起きた。この事件で夫を失った女性セレステは、地元のベテラン弁護士ローア(ダスティン・ホフマン)を雇い、犯人の使用した銃の製造メーカー、ヴィックスバーグ社を相手に民事訴訟を起こす。2年後。全米中が成り行きに注目する中、いよいよ裁判が始まった。被告のヴィックスバーグ社にとって、これは絶対に負けられない闘いだった。もしも裁判に負ければ、全国で同様の訴訟が起こり、想像を絶するほど巨額の賠償金を支払う羽目に陥るからだ。そして、その脅威は、ヴィックスバーグ社のみならず、武器業界全体に及ぶものとなる。この非常事態に際し、連合軍を組んだ銃器メーカーの経営者たちは、ある男を自分たちの陣営に雇い入れた。フィッチ(ジーン・ハックマン)は、あらゆる手段を駆使して陪審員の評決を勝ち取ることで知られる伝説の陪審コンサルタントだ。早速ニューオーリンズに乗り込んだフィッチは、尾行、張り込み、盗聴といった手を使い、陪審員候補者をふるいにかける作業を開始。フィッチの調査ターゲットにされた陪審員候補のひとりに、ニック・イースター(ジョン・キューザック)がいた。ゲーム販売店に勤める彼は、フィッチが客として送り込んだスパイに過激なシューティング・ゲームを嬉々としてすすめる。その模様を盗撮した映像が司令室で流されたとき、スタッフは彼こそ理想の陪審員だと確信した。だが、フィッチは前歴が謎に包まれたニックに何か危険なものを感じとり……