ローレルとハーディは旅稼ぎのジプシーの一員で、相当悪才にたけたスリであった。彼らがボヘミアのアルンハイム伯爵領に屯営していた時である。ハーディのおかみさんはお人好しの亭主を尻に敷いて、同じジプシー仲間のデヴィルスフォフと恋仲になっていたが、彼が伯爵邸に夜盗に行って兵隊に捕まり鞭打たれたのを怒り、復讐のため伯爵の一人娘アーリーンを誘惑した。その後彼女は子供をハーディに押しつけて男と駆け落ちをする。十二年の月日が経ってジプシーの一団は再びアルンハイム領に帰って来た。綺麗な娘となったアイリーンは伯爵邸に紛れ込んだところを兵士に捕まり投獄される。ローレルとハーディは彼女を助ける為大活躍をしたが、到々二人共捕えられ拷問にあう。しかしアイリーンは首にかけているメダルから伯爵の娘である事が判り、育ての親ハーディとローレルも幸福になることが出来た。