ヒッピー風の青年が、新しい恋人を車に乗せてフランスの地方都市の街を走る。印刷工場で働く彼は、二日前、パリに住む父親から手紙を受け取った。そこには父と女性の対話が記されていた。映画を通じて、青年と恋人がデートを重ね、やがて同棲する様子の映像と、画面外で手紙を読む父の声が何度も挿入される。彼の父ミシェル(ミシェル・マロ)は、共産党系新聞社の編集者で、国内最大の共産党系労働組合組織、労働総同盟の職場代表で、共産主義者がどのように情報を作り出すかを示すため、自分の勤める新聞社と印刷所に関するビデオ映画を作ろうとしていた。かつて国有銀行クレディ・リヨネ情報処理部に勤務し、フランス民主労働同盟(国内第二の労働組合組織で労働総同盟より急進的)の元職場代表だった極左主義者のオデットが共同製作者だ。彼らは製作中のビデオ映画用の映像を印刷所の地下室のモニターで見ながら、映像・音声の構成をめぐって激しく論争する。