パキスタンの難民キャンプで育った孤児のジャマール(ジャマール・ウディン・トラビ)は、従兄の青年エナヤット(エナヤトューラ・ジュマディン)と共に、親戚のいるロンドンへ旅立つことになった。まずはバスでクエッタに行き、そこからトラックでタフタンへ。そしてファリド(アラー・バウシュ)という怪しげなエージェントに会い、トラックでイラン国境まで。そこでイラン人のベールーズ(ホサイン・バゲイアン)と出会い、人目につかないよう新しい服を与えられる。イランからはバスでテヘランに向かおうとするが、検問所で引っ掛かり、軍人たちと共にパキスタン国境に戻されるハメに。その後、タフタンに戻った二人はファリドと再び出会い、金を払ってトラックでイランまで行く。疲れ切っていた二人だったが、やがてバスでテヘランに到着。国境の村ヤクーでは、優しいクルド人のもてなしを受ける。そしてトラックでイスタンブールへ。そこで二人は、金物工場で臨時の仕事についた。次は貨物輸送用コンテナに入り、船に積まれてイタリアのトリエステに移動。そこでジャマールは、女性のバッグを盗み出し、その金で列車に乗って、フランスのサンガト難民キャンプに向かう。そこでロンドンのレストランで働いていたユシフ(ナビル・エルアービ)と知り合う。彼と共にロンドンに向かう決心をしたジャマールは、トラックの車体の底に身を隠し、無事ロンドンに到着。カフェで皿洗いとして働くことになった彼は、神殿の前でそっと祈りを捧げるのだった。