フランスの小さな村。工場に勤めるヴァンサン(ジャック・ビドウ)は、毎朝5時に起き、1時間半かけて通勤している。工場ではタバコを吸うこともできず、単調な仕事をこなすだけ。家では家族からあまり相手にされていない。でも雑用ばかり言いつけられて、趣味の絵を描くこともままならない。いつものように出勤したヴァンサンは、仕事をさぼり、そのまま旅に出ることを思いつく。彼は街で一人暮らししている父親(ラズラフ・キンスキー)のもとを訪れる。すると父親は旅の資金をヴァンサンにくれた。彼は列車に乗りヴェニスへ。そして父親の旧友であるマルティーノ侯爵(オタール・イオセリアーニ)を訪ね、駅で出会った男カルロ(アリーゴ・モッツォ)と意気投合して遊び、思いっきり羽をのばす。やがてある日、ヴァンサンは突然帰宅。次の朝、工場へ出勤しようとするヴァンサンに、彼の妻(アンヌ・クラヴズ=タルナヴスキ)はいつもより優しい態度を取るのだった。