1942年、ナチス占領下のパリ。ドイツ資本の映画会社コンティナンタルには、レジスタンス活動のためにあえて入社し、フランス全土を検問なしで横断できる通行許可証を手にした助監督ジャン=ドヴェーヴル(ジャック・ガンブラン)がいた。一方、唯我独尊を貫き女とペンに情熱を傾けた脚本家ジャン・オーランシュ(ドゥニ・ポダリデス)も、日々の糧にも事欠く旧友の姿を見て、やがて自らの信念を曲げ、コンティナンタルのために脚本を執筆することになる。43年、時代の空気は微妙に変化し、レジスタンス容疑で逮捕されていた脚本家のシャルル・スパーク(ロラン・シリング)が、撮影所に帰還。オーランシュは自分が信念を貫けなかったことに対し自嘲気味に心情を吐き捨てるが、才能豊かな同僚の脚本家ピエール・ボスト(クリストフ・オダン)に優しい言葉をかけられ、わずかながらも安堵の微笑みを浮かべる。それから間もなく、助監督仲間のル・シャノワ(ゲット・マルロン)の逮捕を知ったドヴェーヴルは、自転車にまたがり、撮影所をあとにする。レジスタンスの同志のもとへ向かった彼は、二度とコンティナンタルに足を踏み入れることはなかった。