ボルドー。美術学校に通うアンジェリク(オドレイ・トトゥ)は、心臓外科医の素敵な恋人ロイック(サミュエル・ビアン)と幸せな時を過ごしている。ロイックには弁護士で妊娠中の妻ラシェル(イザベル・カレ)がいるが、離婚は時間の問題。アンジェリクはベビーシッターをしていた縁で、ロイックの隣に留守番として住むことになり、デートをすっぽかされても、1本のバラをくれた日のことを思い出し、ロレックを信じている。しかし、妻と寄り添うロイックを見かけてから、ラシェルに自分の存在を暴露するなど様子がおかしくなる。けれど、実は全てはアンジェリクの空想で、本当はロイックはアンジェリクと恋人でも何でもなかったのだ。しかし、空想を信じてしまっているアンジェリクは、憎いラシェルをスクーターで轢き流産させ、ロイックの敵と思える人も殺してしまう。ロレックはアンジェリクがストーカーだとやっと気が付く。逆上したアンジェリクはロレックを階段から突き落とすが、ロレックは助かる。裁判後、精神病院に入ったアンジェリクは、数年経って完治したと判断され退院。何も知らない病室の掃除夫が、壁に描かれたアンジェリクの絵を剥がしている。その絵は薬の点で描かれていた。病院の薬は飲まれていなかったのだ。