イングランド北部の町、ゲーツヘッド。15歳の少年ジェリー(クリス・ベアッティ)は、病弱な母親(チャーリー・ハードウィック)、姉クレア(トレイシー・ウィットウェル)の赤ん坊と共に粗末なアパートで暮らしている。2番目の姉は家出し、父親(ティム・ヒーリー)も姿を消していた。学校にも行かず、2つ年上の親友スーエル(グレッグ・マクレーン)とつるむジェリー。今日もニューキャッスルを見下ろす丘で、2人は名門サッカー・チーム、ニューキャッスル・ユナイテッドの試合をスタジアムで観ることに思いを馳せていた。シーズン中にお気にいりのチームの試合がいつでも観戦できるシーズンチケットは、1人500ポンド。ジェリーとスーエルは、これを買うために毎日色々な手で小銭を稼ぎはじめる。だが、ジェリーが姿を現わした父親に金を奪われたりして、いつまでたってもチケットは買えない。やがて、家族の問題、恋愛の問題などで、すっかり心身ともに傷ついた2人は、どちらからともなくガーディアン・エンジェルの丘に来ていた。彼らは最後の希望であるシーズンチケットを手に入れるため、銀行強盗を企てる。だがあっさり失敗。2人は裁判にかけられるが、初犯なので実刑は課せられず、代わりにひとり暮らしの老人宅へ食事のケイタリングのボランティアをすることになった。老人の公共団地に毎日食事を運ぶジェリーとスーウェル。するとその最上階の部屋からは、彼らがあれほど願ったスタジアムでの試合が一望できるのだった。