ジュネーブの大富豪フィリップ(ジョン・スタンディング)は、最愛の妻に先立たれ絶望の淵にいた。一人息子のストリイ(マシュー・デラメェア)は、父を悲しみから救うため、自分たち専用の娼館を作ることにする。財力にものを言わせ、世界中から8と1/2の女たちが集められた。馬と豚を偏愛す るベリル(アマンダ・プラマー)、出産愛好者のジアコンダ(ナターシャ・アマル)、尼僧姿のグリゼルダ(トニー・コレット)、自由奔放なパルミラ(ポリー・ウォーカー)、主人の毒殺を企てるメイドのクロティルド(バーバラ・サラフィアン)、パチンコ狂のシマト(伊能静)、歌舞伎中毒の狂女ミオ(真野きりな)、娼婦たちの元締めキト(ヴィヴィアン・ウー)、そして1/2と呼ばれている謎の小人ジュリエッタ(藤原マンナ)。父と息子は彼女たちに存分に快楽を奉仕させる。だが女たちが自立心に目覚めたとたん、その楽園は崩れはじめた。出ていく女、死んでしまう女。とうとう残ったのは、パルミラとジュリエッタだけになってしまった。フィリップは、パルミラの性的奉仕を受けながら幸せな最期を遂げる。そしてパルミラも出ていった。最後に残ったのは、ストリイと1/2のジュリエッタ。するとまもなく大地震が起こり、二人を部屋に残したまま屋敷は崩壊していくのだった。