ニューヨーク。腕利きの稀覯書発掘人である本の探偵ディーン・コルソ(ジョニー・デップ)は、悪魔の研究家としても名高い収集家ボリス・バルカン(フランク・ランジェラ)の依頼を受け、1666年発表の伝説の悪魔祈祷書『影の王国への九つの扉』を探すことに。世界に3冊しか現存しないというこの本の1冊を入手したバルカンは、コルソに残る2冊を見つけて真贋を鑑定してほしいというのだ。法外な報酬もあって引き受けたコルソだが、その日から彼には謎の女(エマニュエル・セイナー)と共に怪しい影がつきまとう。スペインに飛んだコルソは、この本を売ったセニサ兄弟(ホセ・ルイス・ロペロ)という老書店主から、本の秘密の鍵を握るのが悪魔ルシファーの署名入りの挿絵の版画だと教えられた。秘密を手中に入れた者は悪魔に会えるというのだ。ポルトガルのシントラに住むファルガス、パリのケスラー男爵夫人が持つ残る2冊を調べたコルソは、版画がどれも少しずつ違うことに気づくが、ふたりは相次いで殺された。それは悪魔崇拝者であるリアナ・テルファー(レナ・オリン)と彼女の配下の仕業で、コルソも狙われるが、守護天使のように寄り添う謎の女が彼の窮地を救う。リアナは自らの屋敷で秘密の儀式の最中、突然現れたバルカンの手で殺された。とある古城で版画を並べて悪魔を召喚する儀式をはじめたバルカンも無残に焼死した。コルソは現れた謎の女と炎の中で交わる。女の顔は版画の最後に描かれた「第九の扉」を開く女と瓜二つだった。かくしてコルソは「第九の扉」の前に立つのだった。