1977年、夏。NY、ブルックリン。“サムの息子”連続殺人事件で町全体が震撼した頃。イタリア系コミュニティで暮らす色男ヴィニー(ジョン・レグイザモ)は美しい妻ディオーナ(ミラ・ソルヴィーノ)がいながら浮気癖がやまない。そんな矢先、妻の従妹と浮気した彼は偶然事件の現場に遭遇し、人生が狂い始める。そんな折り、親友のリッチー(エイドリアン・ブロディ)がロンドンから帰ってくる。折しも到来したパンクブームに感化された彼は髪をとがらせ、町でひとりだけ浮いた存在に。淫乱女と後ろ指を指されるルビー(ジェニファー・エスポジート)はそんな彼に接近、彼の唯一の理解者となった。だが、「サムの息子」の凶行はやまず、町では犯人捜しが過熱しきっていた。このため、町の顔役から命令を受けたヴィニーの友人連中は、ひとりだけ変わった格好をして、さらに小遣い稼ぎのため男性ストリップをしている“変態”のリッチーこそ犯人だと決めつけてしまう。リッチーをかばっていたヴィニーだが、折悪くディオーナが彼の浮気を知って去った。ヴィニーは仲間に脅されるまま、リッチーを外に連れ出し、彼はリンチを受けた。制止に入ったリッチーの義父は真犯人がつかまったというニュースを伝え、リッチーの命を救う。事件はNYの人々の記憶にいまだ残っている。