ヒラリー(レイチェル・グリフィス)とジャクリーヌ(エミリー・ワトソン)の姉妹は幼少の頃から音楽好きの母アイリスによって育てられた。ふたりはそろってパーリーの音楽コンクールに出場するが、そこで絶賛されたことを機にジャクリーヌはチェリストとしての才能を開花させていく。ヒラリーは自分の才能に見切りをつけ、大学の同級生の指揮者キーファと結婚し、平凡な家庭夫人となる道を選ぶ。22歳で天才ピアニストのダニエル・ボレンバイム(ジェームズ・フレイン)と結婚してさらに名声を高めた彼女だが、夫との世界公演は彼女を心身共に疲労させた。ある日、ジャクリーヌはヒラリーの家を訪れ、彼女の人生をうらやみ、ついにはキーファとセックスしたいなどと言い出す。姉夫婦の家でいっときの落ち着きを取り戻し、演奏活動も再開したジャクリーヌだが、心身の異常は続き、医者から多発性硬化症と診断される。そんななか、夫ダニエルはパリで別の家庭を持つようになり、ジャクリーヌはひとり自分の世界に閉じこもるように。彼女は闘病生活を続けたが、1987年10月19日に世を去った。