アイドル・グループ、チャムから独立し、女優へ転身を図った未麻の初仕事は、連続ドラマ出演だった。事務所の社長のプッシュで重要な役回りをゲットした彼女は、その見返りにアイドル時代には考えられないような、大胆なレイプ・シーンを演じなければならなくなる。それでも、元マネージャーのルミの反対を押しきり、役に挑戦する未麻。その甲斐あって、彼女の女優としての知名度は鰻登りに上がり始めるのであった。ところが、それと同時に彼女の身辺で怪事件が続発。脚本家の渋谷や、ヘアヌード・カメラマンの村野が殺害され、インターネットの彼女に関するホームページでは、何者かが彼女の名をかたって詳細な日記を書き綴っていたのだ。不安を募らせていく未麻は、やがてアイドル時代の自分の幻影と、熱狂的な追っかけの男の存在に脅え始める。女優への転身は間違っていたのだろうか。だが、社長と追っかけの男が殺されたことがきっかけとなり、未麻はルミが真犯人であったことを知る。アイドル・未麻の成長に自分の夢を重ねていた彼女は、未麻の女優転身に裏切られた思いを感じていた。やがてその思いは歪み、アイドル・未麻のイメージを壊していく人物に殺意を抱くようになっていったのである。そして、ルミは女優・未麻までもその手にかけようとする。しかし、未麻は辛くも彼女の魔手から逃げおおせることに成功。その後も、女優としての道を歩み続けるのであった。