1610年、ローマ。親が決めた結婚まで修道女として厳格な生活を送るアルテミシア(ヴァレンティナ・チェルヴイ)は、ある日絵画への情熱からろうそくを灯し自身の裸体をデッサン。絵を見つけたシスターは、彼女の父で高名な肖像画家オラーツィオ・ジェンティレスキ(ミシェル・セロー)を呼びつけるが、彼は娘の才能に驚き、自分の助手をつとめさせるようになった。やがて彼女は著名な画家アゴスティーノ(ミキ・マノイロヴィチ)に弟子入りして修行を積み、彼女は無意識のうちに自身のテーマに愛と性による官能の美を見いだすようになる。アゴスティーノはそんな彼女にひかれ、やがて二人は身も心も結ばれるが、二人の関係を知った父はアゴスティーノを強姦罪で告発。裁判でアルテミシアは強姦を否定し続けたが、拷問を受ける彼女の姿を見るに忍びず、アゴスティーノは罪を認め、2年の懲役刑を処された。封建的な社会だったゆえにいわれない中傷と批判を受けたアルテミシアだったが、彼女はこの苦難を乗り越え、画家として史上初めて認められた女性として後世まで名を残すこととなるのだった。