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リチャード三世(1996)

  • りちゃーどさんせい
  • Richard III
  • Richard III


  • 平均評点

    59.9点(16人)

  • 観たひと

    36

  • 観たいひと

    7

  • レビューの数

    2

基本情報

ジャンル 文芸 / 歴史劇
製作国 イギリス
製作年 1996
公開年月日 1997/2/15
上映時間 109分
製作会社 ベイリー-パレ・プロ作品(ユナイテッド・アーチスツ映画提供)
配給 オンリー・ハーツ配給(レントラック・ジャパン=オンリーハーツ提供)
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声 DTS
上映フォーマット 35mm

スタッフ

キャスト

出演イアン・マッケラン Richard of Gloucester(Later King Richard III)
アネット・ベニング Queen Elizabeth
ジム・ブロードベント Buckingham
ロバート・ダウニーJr. Earl Rivers
マギー・スミス Duchess of York
ナイジェル・ホーソーン George Duke of Clarence
ジム・カーター Lord Hastings
ドミニク・ウェスト Henry Richmond (Later King Henry IV)
ジョン・ウッド King Edward III
ビル・パターソン Richard Ratcliffe
エイドリアン・ダンバー James Tyrell
サンパー Sir Robert Brackenbury
ティム・マッキナミィ Sir William Catesby
ケイト・スティーヴンソン・レイン Princess Elizabeth
マシュー・グルーム Prince James
マルク・ウィリアムソン Prince of Wales
エドワード・ハードウィック Lord Stanley
Roger Hammond Archbishop of Canterbury
マイケル・エルフィック Non-Comission Officer
ライアン・ギルモア George Stanley
トレス・ハンレイ Miss Pan-Am

解説

シェイクスピア初期の傑作史劇『リチャード三世』(主な翻訳は福田恆存訳の新潮文庫など)を、舞台をファシズムの嵐が吹き荒れる30年代ヨーロッパに設定して映画化した政治陰謀劇。イアン・マッケレン主演、リチャード・エア演出で世界各地で上演されて高い評価を受けた舞台を基に、マッケレン自らが映画化を企画。「私に近い6人の他人」「恋の闇 愛の光」などの名バイプレーヤーとして活躍するマッケレンは、舞台では現代英国演劇を代表する名優のひとり。監督は『ワイドアイド・アンド・レッグレス』(特殊上映のみ)のリチャード・ロンクレインで、正式な日本公開作はこれが初めて。製作はスティーヴン・ベイリーとリサ・カッツェラス・パレ。製作総指揮はエアとマッケレン、エレン・ダイナーマン・リトル、ジョー・サイモン、マリア・アポティアコスの共同。脚本はマッケレンとロンクレインの共同。撮影は「ケロッグ博士」のピーター・ビジウ。音楽は「死の接吻」のトレヴァー・ジョーンズで、エンディングにはアル・ジョルスンの『Top of the World』など、30年代の流行曲が随所に散りばめられている。美術は『ワイドアイド・アンド・レッグレス』のトニー・バロウ。衣裳は「マリリンとアインシュタイン」「アリア」のシューナ・ハーウッド。編集はポール・グリーン、録音はデイヴィッド・スティーヴンソン。共演は「アメリカン・プレジデント」のアネット・ベニング、「恋の闇 愛の光」のロバート・ダウニー・ジュニア、「ブロードウェイと銃弾」のジム・ブロードベント、「ミッション:インポッシブル」のクリスティン・スコット=トーマス、「秘密の花園」のマギー・スミス、「英国万歳!」のナイジェル・ホーソン、テレビ・シリーズ「シャーロック・ホームズの冒険」のワトソン役で日本でもお馴染みの「永遠の愛に生きて」のエドワード・ハードウィックほか実力派が顔を揃えた。96年ベルリン映画祭監督賞(ロンクレイン)を受賞。

あらすじ

30年代。英国。ランカスター家とヨーク家の王座をめぐる内乱は、ヨーク家の末弟グロスター公リチャード(イアン・マッケレン)がランカスター王家の司令部に乱入、王と皇太子を射殺し、ヨーク家のエドワード四世(ジョン・ウッド)が即位する。戦勝記念の舞踏界で、リチャードは「我らの不興の冬は終わり……」とヨーク家の勝利を祝う。だがその直後、彼は宮殿の便所で、不具の身に生まれて平和の時代には役立たずの自分を呪い、王座の奪取を誓うのだった。リチャードはまず王が次兄クラレンス(ナイジェル・ホーソン)を逮捕するように仕向け、それは王妃エリザベス(アネット・ベニング)とその弟リヴァース伯(ロバート・ダウニー・ジュニア)の讒言によるものだとの噂を流す。続いて彼は自らが手にかけた先の皇太子の妃アン(カトリン・スコット=トーマス)を甘言で弄し、まんまと妻にし、また刺客ジェイムズ・ティレル(エイドリアン・ダンバー)をクラレンス殺害に差し向ける。王妃一族と王の挺臣たちの和解の席で、リチャードはクラレンスの死を報告、エドワード王はショックで倒れ、まもなく崩御する。リチャードとバッキンガム侯(ジム・ブロードベント)は刺客を放ってリヴァースを暗殺、唯一の王弟リチャードが幼い皇太子(マーク・ウィリアムソン)の摂政となる。リチャード一派は皇太子擁護派のヘイスティングス卿(ジム・カーター)を謀略で失脚させ、皇太子は私生児だとの噂を流し、自らを国王に擁立するよう世論工作する。かくしてロンドン市長らがリチャードに即位を請願するが、リチャードは一芝居を打って即位を頑に拒否、バッキンガムの説得に折れるふりを演じて王位を手にした。誠実なスタンリー卿(エドワード・ハードウィック)は表向きはリチャード王の臣下としての責務を守りながら、甥でランカスター家の血を引くヘンリー・リッチモンド(ドミニク・ウェスト)をフランスに亡命させ、反リチャード勢力を準備させる。リチャード三世の栄華も長くは続かない。腹臣バッキンガムは領土と財宝を与えるというリチャードの約束がまったくの嘘だったと知る。王妃アンは夫の本性を知って絶望し、自らを呪って麻薬中毒になり、やがて夫の刺客の手にかかる。リチャードはティレルに、ロンドン塔に幽閉された先の皇太子とその弟を殺させる。ヨーク家の三兄弟の母ヨーク侯夫人(マギー・スミス)は悪虐な息子に天罰を祈りつつフランスへ去る。リッチモンドがフランスの援助を受け、軍団をイギリスに上陸させた。バッキンガムはリッチモンド軍に合流するが、リチャードの軍に敗れ、処刑された。リチャードはエリザベスに、エドワード王の長女エリザベス(ケイト・スティーヴンソン=ペイン)との結婚を要求する。エリザベス母子はすぐにリッチモンド側に逃げた。スタンリー卿も息子ジョージを人質に取られながらもリッチモンドに付き、最後の決戦が始まる。自信満々のリチャード軍だったが、突然の空襲を受け壊滅。リチャードはジープに乗って指揮を取ろうとするが、そのジープが立ち往生。「馬をくれ、代わりに俺の王国をやる」と怒鳴るや、彼は避難を勧めたティレルを射殺した。廃屋となった司令部でリチャードとリッチモンドの決闘が始まる。屋上に追い詰められたリチャードは、不敵な笑いを残し、炎の燃えさかる地面へと転落していく。

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