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ふくろうの叫び

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  • 平均評点

    68.1点(7人)

  • 観たひと

    17

  • 観たいひと

    5

  • レビューの数

    1

基本情報

ジャンル サスペンス・ミステリー
製作国 フランス イタリア
製作年 1987
公開年月日 1997/3/8
上映時間 102分
製作会社 イタロフランス・フィルム作品
配給 巴里映画
レイティング 一般映画
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

キャスト

解説

地方都市の郊外の一軒家を舞台に、一人の女と二人の男をめぐる愛と嫉妬が思わぬ惨劇に発展するまでを冷酷なタッチで描く心理サスペンス。監督は「沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇」のクロード・シャブロルで、サスペンスもののジャンルに独自の新局面を切り開いた彼の作品のなかでも屈指の傑作との評判が高かったにもかかわらず、製作後10年弱を経て初めての日本公開となる。製作は『虎は新鮮な肉を好む』『肉屋』でもシャブロルと組んだイタリアのアントニオ・パッサリア。原作は「見知らぬ乗客」「太陽がいっぱい」など数々の映画化作品も有名な現代推理小説界の巨人パトリシア・ハイスミス(94年死去) が62年に発表した『ふくろうの叫び』(邦訳・河出文庫)。シャブロルは以前にもハイスミスの「太陽がいっぱい」の映画化を試みたが、映画化権をルネ・クレマン監督にもっていかれた経緯があり、以来念願の企画だった。脚色はシャブロルとオディール・バロスキ。撮影はシャブロルの処女作『美しきセルジュ』(テレビ放映)で撮影監督アンリ・ドゥカの下でオペレーターをつとめて以来、91年の「ボヴァリー夫人」を最後に引退するまで、彼のカメラ番として活躍したジャン・ラビエ。音楽はシャブロルの子息で80年代から父の作品の音楽を担当しているマチュー・シャブロル。美術はジャック・ルギヨン。録音はジャン=ベルナール・トマソン。衣裳はクリスチャン・ディオール・ムッシューのデザイナー、モニク・マルロッティ。編集はドミニク・ファルドゥリス。出演は「夏に抱かれて」「ボヴァリー夫人」のクリストフ・マラヴォワ、本作でセザール賞新人女優賞を受賞した「おっぱいとお月さま」のマチルダ・メイ、「愛する者の名において」のジャック・プノー、「サム・サフィ」の監督として知られるヴィルジニ・テヴネ、ジャック・リヴェット監督の幻の大作『狂気の愛』の主演で知られる「日曜日が待ち遠しい」「地に堕ちた愛」のジャン=ピエール・カルフォンほか。

あらすじ

ヴィシー。ロベール(クリストフ・マラヴォワ)は毎晩、郊外の屋敷に住むジュリエット(マチルダ・メイ)を覗き見いる。婚約者のパトリック(ジャック・プノー)と二人暮らしで幸せそうな彼女の生活は、冷酷な先妻ヴェロニク(ヴィルジニ・テヴネ)との結婚生活に傷つき、精神まで病んで、パリから逃れるようにこの地に移り住んできた彼にとって夢であり、慰めだった。ある日彼はつい彼女に話しかけてしまう。彼女は不思議と警戒もせず彼を家に招き入れ、自分が弟の死以来、死の妄想にとりつかれていること、婚約者との関係に自信が持てないことを明かす。やがて彼女はパトリックよりもロベールに魅かれている自分に気づき、婚約を破棄した。パトリックは嫉妬に狂う。近隣の友人たちも余所者のロベールに敵意を抱き、パトリックに同情する。ロベール本人も自分は周囲の人間を不幸にする男だから近づかないほうがいいとジュリエットを説得するが、彼女の思いは一途だ。ある晩パトリックが帰宅途中のロベールを襲う。パトリックは川に頭を突っ込んで気絶し、ロベールは彼を川から引き出してやった。彼は頭から出血したまま、上機嫌でジュリエットに会って事情を語った。翌朝、パトリックの失踪が報道され、ローベルは早速警察に通報する。だが警視(ジャン=ピエール・カルフォン)は彼の証言を疑う。そのころパトリックはヴェロニクの手配でパリに隠遁していた。彼にロベールについて色々吹き込んでけしかけたのも彼女だったのだ。ヴェロニクの現在の夫マルチェロ(パトリック・ケルブラ)は妻の計略に嫌気がさし、匿名を条件にロベールにパトリックの居場所を教える。ロベールは早速警察に通報するが、信用されない。ジュリエットまでがロベールを犯人だと信じ込み、自殺してしまう。そしてロベールの自宅が銃撃される。彼はパトリックの仕業だと確信するが、警視は彼の遺体が発見されたという。ロベールは再び自宅で銃撃され、腕に負傷する。それでも町の人々は彼を殺人犯だと思っている。彼を信じるのは銃撃の直前までいっしょにいた友人のジャック(ジャン=クロード・ルカ)と、三年前に妻を失ったという医師(ヴィクトール・ガリヴィエ)だけ。医師はこの家では危険だと彼を自宅に泊める。ところがその医師宅まで銃撃され、医師が瀕死の重傷を負った。通報したロベールは警察で警視に尋問されるが、そこへパトリックが逮捕されてきた。濡れ衣が晴れたロベールは傷ついた心を抱え、パリに引っ越すことにする。一方判事の友人である父(ジャック・ブリュネ)の尽力で仮釈放されたパトリックは、ついにマルチェロにも棄てられたヴェロニクとパリで会う。二人はヴィシーのロベールの家に押しかけて暴れ始める。そこへ重傷の医師がついに死んだと電話が入る。パトリックは殺人罪になるだろう。彼は包丁を手に暴れ出し、止めようとしたヴェロニクは首を刺されて死ぬ。パトリックもこと切れていた。ロベールの手はヴェロニクを介抱して血に汚れている。その手が思わず床に落ちた包丁に近づく。彼は必死で自分に言い聞かせる「触ってはいけない!」。手が包丁に触れる直前で、画面はストップモーションに。

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