ウォレスとグルミット、危機一髪！

「アードマン・アニメーションズ2」の特集タイトルで上映された、アードマン・アニメーションによるクレイ（粘土）・アニメ作品集の1本。人気者コンビ、ウォレスとグルミットが活躍するシリーズ3作目。ニック・パークが94年アカデミー賞を受賞した前作「ペンギンに気をつけろ！」の倍の予算（130万ポンド）を費やして完成、95年のＢＢＣによるテレビ放映では視聴率40％を記録した。脚本はボブ・ベイカーとニック・パーク。撮影監督はデイヴ・アレックス・リデット。撮影はフランク・パッシングハムとトリスタン・オリヴィエとサイモン・ジェイコブス。音楽はジュリアン・ノット。美術はフィル・ルイス。編集はヘレン・ガラード。ウォレスの声はピーター・サリス。ウェンドレンの声はアン・リード。96年アカデミー賞短編アニメーション部門最優秀賞、96年サンフランシスコ国際映画祭ゴールデン・ゲート賞奨励賞、96年ブリティッシュ・アニメーション・アワード15分以上作品最優秀賞、脚本賞、観客賞などを受賞。

発明家ウォレス（声＝ピーター・サリス）と飼い犬のグルミットは、ふたりで始めた窓拭きサービスが繁栄して大忙し。今日の新しいお客さんは特選ウール店の女主人ウェンドレン（声＝アン・リード）。純情なウォレスは彼女に恋してしまう。ところがグルミットは、一夜の内に羊の群れがそっくり消えてしまうという奇妙な事件の犯人が、ウェンドレンの悪賢そうな飼い犬プレストンだと知った。単独で偵察を始めるが、逆に犯人にまんまと仕立てられてしまい、逮捕されて終身刑を言い渡されてしまう。親友のピンチにウォレスは立ち上がり、羊たちの助けを借りてプレストンをやっつける。グルミットの嫌疑は晴れたが、罪の意識を感じたウェンドレンは静かに去っていくのだった。