ミラノ。ある夜。足が不自由な時計職人見習のトマソ(セルジョ・ルビーニ)は飛び出してきたブロンド美女(ナスターシャ・キンスキー)をはねてしまう。命に別状はなかったが、ショックで記憶を失った彼女はトマソを頼ってやって来る。わずかな所持品を手がかりに彼女の記憶を呼び戻そうとするトマソ。いつしか二人は結ばれた。が、その矢先、記憶を取り戻した彼女は黙って姿を消す。彼女の本名はクリスティーナ。ギャングのアルベルトの情婦だった。トマソは彼女がプレゼントしてくれた腕時計の修理店を見つけ、クリスティーナに連絡を取るが、彼女は別人のように冷たい。尾行するトマソに、もうつけ回さないでと言い放つクリスティーナ。彼女への消えない愛に焦燥するトマソ。一方、クリスティーナは、愛人生活から逃げるため、アルベルトが請け負った麻薬取引の現金をだまし取る。ブラジルへ高飛びするため空港へ向かう彼女を追うアルベルトとトマソ。アルベルトはクリスティーナの車をみつけ、彼女を追い詰める。アルベルトが銃口をクリスティーナに向けた刹那、追いすがってきたトマソの投げた杖が宙に舞う。「撃たないで!」とクリスティーナは叫びは届かず、振り向いたアルベルトはトマソを射殺。が、直後走ってきた大型車にはねられて死んだ。全てを失ったクリスティーナは叫びながら、ハイウェイを駆け去った。