イーハトーブの大きな森の中に生まれたグスコーブドリは、ある年の冷害が原因で、父や母、そして妹のネリと離ればなれになる。沼ばたけの赤ひげの農家で働くことになったブドリは、クーボー博士の書いた本で勉強し、オリザの病気の駆除に成功するが、また次の年、冷害と旱魃が続いてオリザは全滅。ブドリは赤ヒゲ夫婦の元を後にし、イーハトーブの町のクーボー博士を訪ねた。博士の紹介で火山局で働くことになったブドリは、ペンネン技師の下で、火山を科学的に利用して農業に役立てる仕事につく。今や結婚して幸せに暮らしているネリとも再会する。だがブドリは、再びやってきた寒い気候から作物を守り人々を飢饉から救うために、自らの命を犠牲にしてカルボナード火山島に旅立っていった。