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滝の白糸(1956)

  • たきのしらいと
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  • 平均評点

    56.0点(20人)

  • 観たひと

    27

  • 観たいひと

    4

  • レビューの数

    6

基本情報

ジャンル 文芸
製作国 日本
製作年 1956
公開年月日 1956/7/12
上映時間 98分
製作会社 大映東京
配給 大映
レイティング 一般映画
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
カラー/サイズ カラー/スタンダード
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督島耕二 
劇化川口松太郎 
脚本島耕二 
原作泉鏡花 
企画塚口一雄 
製作永田雅一 
撮影長井信一 
美術仲美喜雄 
音楽大森盛太郎 
録音橋本国雄 
照明久保田行一 
時代考証木村荘八 

キャスト

出演菅原謙二 村越欣弥
若尾文子 滝の白糸
滝花久子 欣弥の母
沢村貞子 お安
星ひかる 徳三
若原一郎 佐吉
近藤美恵子 お袖
苅田とよみ 綾島絹子
大浜千鶴子 みどり
水原志摩子 辰子
光岡龍三郎 寅五郎
潮万太郎 菊松
早川雄二 吉蔵
見明凡太朗 上林信之助
斎藤紫香 裁判長
高村栄一 警部
伊達正 船頭
吉井莞象 綾島家の執事
小杉光史 木賃宿の亭主
伊藤直保 馬車屋の小僧
島昭彦 書記
小山内淳 車夫A
杉森麟 車夫B
中田勉 車夫C
中条静夫 呼込み

解説

戦前戦後を通じいくたびか映画化された泉鏡花の名作を今回は色彩で描く。泉鏡化の原作を川口松太郎が劇化したものから島耕二が脚色「残菊物語(1956)」に次いで監督した。撮影は「残菊物語(1956)」の長井信一。時代考証には島耕二作品「金色夜叉」「馬賊芸者」の木村荘八が当る。主な出演者は「新婚日記 嬉しい朝」の若尾文子、「月の紘道館」の菅原謙二、「東京犯罪地図」の苅田とよみ、「現金の寝ごと」の近藤美恵子、キングレコードの若原一郎、その他沢村貞子、滝花久子、星ひかる、光岡龍三郎、見明凡太朗、潮万太郎等のベテラン陣。色彩は大映カラー。

あらすじ

明治の中頃。水芸人滝の白糸一座に合流を申し入れて一蹴された南京出刃打ちの寅五郎は、一足早く興行地の金沢に乗り込み白糸の邪魔をしようと考えた。寅五郎一座は矢部川を渡り、対岸の馬車会社で馬車を借り切ろうとしたが馭者の村越欣弥に手ひどくはねつけられ、止むなく人力車で出発した。だが白糸達の馬車が人力車を追い抜こうとしたとき、寅五郎の妨害で馬車は立往生。怒った欣弥は気をもむ白糸を馬に乗せ、金沢まで送る。金沢で白糸一行は寅五郎一座を尻目に初日から大入り。だが放心したような白糸の態度を後見のお安は心配した。ある夜、白糸は凉みがてらに卯辰橋に赴き、そこで岸辺に眠る欣弥の姿を見た。目覚めた欣弥と白糸は初めて打ちとけて語り合う。白糸は欣弥が法律を学んでいると知り、その費用を出そうと申し出た。欣弥は白糸の真情を快く受け、他に身寄りのない母をも彼女に託して東京へ立った。それから二年、白糸は文明開化の波に押されて苦しい中にも送金を続け、二人の文通は絶えなかった。だが、やがて時の勢いで白糸一座も寅五郎一座との合流を条件に、富豪上林信之助の援助を受けるようになる。白糸に恋慕する上林を見て一計を案じた寅五郎は、季節外れの地方廻りで一座が参った処を上林の金で救い、白糸をウンと言わせようと持ちかけた。計画は図に当り、一座は上林に救われて金沢で凱旋興行をやることになる。大入りの初日、白糸が上林に貰った金で就職試験に励む欣弥に最後の送金をしようと卯辰橋へ差しかかった時、寅五郎に襲われ大切な金を奪われた。送金の工面にも万策つきた白糸は又、上林の許を訪れたが欲情に燃える彼に迫られ、身を守ろうとして思わず上林を殺してしまう。現場に残された出刃から寅五郎があげられ、その公判の日、意外にも検事席に着く欣弥の峻厳な尋問に、白糸は総てを告白した。だが裁判の結果は、懲役三年執行猶予二年という情ある判決。面会所に白糸を訪れた欣弥は、母立合いの上で結婚届に正式に署名し、今は妻と呼ぶ彼女を伴って法廷を去っていった。

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