フィリップ・ダーバンは社交界で羽振のいいボウドイン夫人の娘クレーアを妻にしたがクレーアはノヴァキアン公爵の爵位に憧がれてダーバンに冷たくした。しかし公爵はメイベル・カラハンと結婚した。一時に熱のさめたクレーアは夫の愛にすがろうとしたが夫は己に鉄の如く冷やかだった。彼女はその後夫が秘かにボウドイン家に財政的援助をしていることも知りますます夫床しと思い、思いつめて病床に就いた、夫にすすめらるゝまゝに彼女はイタリアに転地療養に赴いた、折しもメイベルに倦んだ公爵はクレーアを物にしようと後を追ってイタリアに行った。その事情を聞いたダーバンも後を追い決闘の結果彼は公爵を仆した。かくて幸福の日がきた。