ヒュー・ベントンは妻のマージョリーとの間にエリナーとホワードの二人の子供があり、貧しいながら幸福な生活を送っていた。十年苦心の末ヒューは遂に成功して、ニューヨークへ出て堂々たる邸宅へ住む身となったが、急に変った境遇の変化は、彼らの生活を根本的に変えてしまい、ヒューも子供達二人も共に華かな灯に憧れて家を外に歓楽を追っていた。一人母のマージョリーのみが寂しく家に残される夜が多かった。エリナーはジェラルディンという美しい未亡人に感化され、母と争うことが多かったが、父のヒューはジェラルディンに魅せられていた。エリナーはデムプルトンという若者に恋された。マージョリーは夫がジェラルディンに余り近づき過ぎるので、ジェラルディンを責めたが、ヒューは却つてこれを憤って離婚しようとした。その夜テムプルトンの邸で宴会が開かれ、エリナーが出席したが、ヒューもジェラルディンに誘われて出席し、娘がテムプルトンに挑まれている室へ飛込んで彼を斃した。急を聞いて馳けつけたマージョリーは夫と娘を快く許して我家へ帰る。テムプルトンは重傷でなかったためヒューは捕えられずに済み、一家は田舎へ帰って昔通りの平和な生活に入ることになった。