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婦系図(1962)

  • ふけいず
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  • 平均評点

    71.0点(41人)

  • 観たひと

    59

  • 観たいひと

    3

  • レビューの数

    12

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1962
公開年月日 1962/2/21
上映時間 99分
製作会社 大映京都
配給 大映
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督三隅研次 
脚色依田義賢 
原作泉鏡花 
企画鈴木晰成 
製作永田雅一 
撮影武田千吉郎 
美術内藤昭 
音楽伊福部昭 
録音大谷巖 
照明加藤博也 
編集菅沼完二 
スチル小牧照 

キャスト

出演市川雷蔵 早瀬主税
万里昌代 お蔦
船越英二 めの惣
三条魔子 妙子
木暮実千代 小芳
水戸光子 河野夫人
千田是也 酒井俊蔵
藤原礼子 道子
加茂良子 菅子
片山明彦 河野英吉
友田輝 教頭
南美江 酒井謹
上田吉二郎 坂田礼之進
石黒達也 河野英臣
井上明子 綱次
浜世津子 お増
近江輝子 お源
小林加奈枝 酒井家の女中
小柳圭子 柏屋の女中
舟木洋一 教師
水原浩一 刑事
伊達三郎 万太
堀北幸夫 巡査
沖時男 すられた男
丸凡太 酒井家の車夫
藤村志保 女学生

解説

泉鏡花の原作を「続 悪名」の依田義賢が脚色。「釈迦」の三隅研次が監督した人情、世話もの。撮影は「鯉名の銀平(1961)」の武田千吉郎。

あらすじ

帝大教授酒井俊蔵の恩情で立派な教育を受けた早瀬主税は、兄妹のようにして育った酒井の娘妙子が自分に恋をよせているのを知り、これを受けては義理ある先生にすまぬと、酒井家を出た。そして魚屋めの惣の世話で、かねてから恋仲だった柳橋の芸者お蔦と、先生には内証で世帯を持った。かつての酒井先生の情人で、妙子の実の母であるお蔦の姉芸者小芳は、身分違いの恋の不幸を主税に説くが、主税は、芸者を妻にするのが出世の妨げなら出世せぬまで-と、初志を変えない。ところが、ふとしたことで主悦に恨みを持つ、静岡の権勢家の息子で同窓の河野英吉は、さまざまな策動をして主税をスキャンダルにまきこみ、さらにお蔦のことを酒井先生に告げて処分を迫った。酒井は主税をかばいつつも、お蔦とは別れさせるといわざるを得ない。酒井から、俺か女かどちらかを選べと迫られ、主税はやむなくお蔦と別れることを決心し、散歩にことよせてお蔦を湯島境内へさそった。思いもかけぬ別れ話にお蔦は歎き悲しむが、ついに得心して身を引くことを承知した。そして、髪結いをしているめの惣の家内のところで、すき手として働くことになった。河野の卑劣な行為を怒った主税はめの惣から、河野の当主の夫人がお抱えの御者と密通し、子までなしたいきさつを知り、この事実をもって復讐しようと、静岡へ去った。河野一家に接近してドイツ語私塾をひらいた主税に、政略結婚で河野家の不幸な娘はぐんぐんひかれてきた。その娘に、主税は母親の秘密を暴露する。それを立聞きした夫人の銃弾で、主税は重傷を負い、病床の人となった。一方、お蔦は風邪をこじらせて死の床にあった。たまたま訪ねた妙子の連絡で酒井も駈けつけた。酒井の命令で、めの惣が静岡に飛ぶが、主税は帰らない。「芸者にも真実な女がいますよ」と、お蔦は酒井に訴えて息絶えた。ようやく傷のいえた主税は、河野家の当主が夫人を射殺した日、東京へ帰った。今は亡きお蔦との思い出深い湯島天神にたたずむ主税の背に、梅の花が散った。

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