男性      女性

※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。

NEWS

KINENOTE公式Twitter

天使の恍惚

  • てんしのこうこつ
  • ----
  • ----

amazon


  • 平均評点

    65.2点(64人)

  • 観たひと

    97

  • 観たいひと

    9

  • レビューの数

    9

基本情報

ジャンル 戦争
製作国 日本
製作年 1972
公開年月日 1972/3/11
上映時間 90分
製作会社 若松プロ=日本ATG
配給 日本ATG
レイティング 一般映画
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
カラー/サイズ カラー/スタンダード
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督若松孝二 
脚本出口出 
企画若松孝二 
葛井欣士郎 
製作若松孝二 
葛井欣士郎 
撮影伊東英男 
音楽山下洋輔 
録音杉崎喬 
照明磯貝一 
編集田中始 
助監督沖島勲 
スチル中平卓馬 

キャスト

出演吉澤健 十月
本田竜彦 月曜日
大泉友雄 火曜日
三枝博之 水曜日
小山田昭一 木曜日
横山リエ 金曜日
小野川公三郎 土曜日
和島真介 日曜日
荒砂ゆき 
岩淵進 二月
足立正生 二月軍団1
布川徹郎 二月軍団2
渡辺亜人 二月軍団3
古旗吾郎 二月軍団4
神野ジーナ 女少
大橋真理 女少
ゲーリー・ドレーン 米兵
ダーロー・エヴァンス 米兵
山下洋輔 男1
森山威男 男2
中村誠一 男3
秋山ミチヲ ギターリスト
松島真一 九月
柴田秀勝 十一月
吉田潔 

解説

「自分の身体を張って闘えるヤツ、本気で孤立できるヤツ、個的な闘いを個的に闘える奴等、孤立した精鋭こそが世界を換える、世界を創る」というテーマをもとに、八年間に七十余本の映画を製作し続けてきた若松プロダクションとATGが提携製作した。脚本を執筆した出口出は、若松プロの映画製作運動が集約され、擬人化された名前であり、誰が或は何人で書こうが、若松プロのシナリオはすべてこのペンネームで発表される。なお、作中に登場する「四季協会」とは十九世紀後半、パリ・コミューンの炎の中で激烈な闘いを展開したプランキストの結社の名から採られ、一年、四季、月、曜日に分られた軍団の組織形態も、それを下敷きにしたものである。

あらすじ

キャンドルライトが闇の中から湧き出た様に浮び、周囲の闇は深い拒絶を示している。女歌手の唄声……。人気のないナイトクラブで秘やかに祝杯があげられる。革命軍「四季協会」の秋軍団が首都総攻撃を期し、米軍基地襲撃、武器奪取作戦を敢行するのだ。/全裸の秋と十月が抱き合う。激しく秋を攻める十月。恍惚のさなかで誓い合う革命天使二人。闘いの始まり。首都をもやしつくそうとする炎が、今、その炎の手を上げようとしている。/基地への突入隊は十月組隊長以下月曜から日曜までの八名の兵士。その半数が戦死し、リーダーの十月は弾薬の爆発で目を負傷する。別動隊の九月組は姿を見せず、女指揮官秋が現われ、アジトへの待機を指令する。過大の犠牲を払い手に入れた爆弾兵器は、冬軍団二月組によってクラブの歌手である金曜日の部屋から徴収され、金曜日と月曜日はすまじいまでのリンチにたたきのめされてしまう。/全裸の冬に組み敷かれてしまう秋、あえぐ秋、冬の駆使するテクニックは凄い。冬に責め上げられて逆上してゆく秋の白い五体。/冬軍団の爆弾闘争の成果が伝えられる中で、十月は失明、傷つき果てた十月組に、組を解体、秋軍団を解散した上で、冬軍団と統一し、連合冬軍を結成せよとの協会の指令が伝えられる。上部の予定されきった指令に月曜日は怒り、一匹狼として爆弾闘争を開始する。/秋に籠絡された土曜日は、冬との統合を十月に迫るが、十月と金曜日は十月組のオトシマエは自身の手でつけるべく、決意表明としてアジトを爆破、逆に土曜日に十月の兵士として決意を迫る。化粧ケースに爆弾をつめ、やりたいことをやると出かけてゆく金曜日、爆弾闘争をあくまで個的に持続させる月曜日、街へ飛び出す土曜日、パトカーの渦の中で爆弾をふりかざし駆けめぐる土曜日を秋の車が救い出す。/金曜日の唄声が流れるクラブ。/秋軍団の解散式。十月は来ない。じれる秋の背に金曜日の歌が突きささる。/秋が絶叫する。本気で孤立出来る奴、自分の身体だけで闘える奴、個的な闘いを個的に闘える本気の奴らが十月組なんだ!孤立した精鋭こそが世界を換える。世界を創る。十月!私は今飛ぶわ、あなたと、あなた達と!秋におそいかかる数人の男たち、血か飛翔する。大爆発。月曜日が爆弾をかかえ野分けのように走る。金曜日が駆けめぐる。一本の華麗な火柱、十月の兵士の壮絶な爆死。爆弾を背負った土曜日が、そして盲目のリーダー十月が風景の中へ溶け込んでゆく。あとは、静かな戦場の風景が、風に吹かれているだけである。

関連するキネマ旬報の記事

1972年3月下旬号

特別グラビア:天使の恍惚/若松孝二

今号の問題作:天使の恍惚

日本映画紹介:天使の恍惚