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夢野久作の少女地獄

  • ゆめのきゅうさくのしょうじょじごく
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  • 平均評点

    62.2点(41人)

  • 観たひと

    70

  • 観たいひと

    1

  • レビューの数

    12

基本情報

ジャンル エロス
製作国 日本
製作年 1977
公開年月日 1977/8/20
上映時間 92分
製作会社 日活
配給 日活
レイティング R指定
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督小沼勝 
脚本いどあきお 
企画成田尚哉 
製作結城良煕 
撮影前田米造 
美術坂口武玄 
音楽荒野忠 
録音古山恒夫 
照明新川真 
編集井上治 
製作担当者服部紹男 
助監督鴨田好史 
スチール目黒祐司 

キャスト

出演小川亜佐美 甘川歌江
飛鳥裕子 殿宮アイ子
桑山正一 森栖礼造
絵沢萠子 虎間トラ子
三谷昇 川村英明
江角英明 殿宮愛四郎
岸本まき子 殿宮トメ子
益富信孝 乞食坊主
小泉郁之助 歌江の父
桂たまき 芸者A
岡本麗 芸者B
木島一郎 刑事
田島はるか 
浜口竜哉 
森みどり 
近江大介 
安藤繁子 
北上忠行 
橘田良江 

解説

推理小説作家、夢野久作の初映画化作品。人間の奥底に潜む、獣欲、偽善がもたらした地獄の世界の餌食になり、悲惨で残酷な少女からの脱皮を余儀なくされた、ひたむきな二人の女学生を描く。脚本は「発禁本「美人乱舞」より 責める!」のいどあきお、監督は「性と愛のコリーダ」の小沼勝、撮影は「野球狂の詩」の前田米造がそれぞれ担当。

あらすじ

ある私立の名門女子学院の放課後、甘川歌江と殿宮アイ子の仲が、同級生の間で噂になっていた。歌江は並はずれた体格から、“火星さん”という仇名を付けられ、みんなから疎外されていた。そんな歌江をアイ子は優しく労り、いつしか二人は誰も入り込むことのできない深い関係になっていた。二人の通学する学院の校長森栖礼造は、書記の川村や英語教師のトラ子と共謀して不正行為をおこない、歌江の弱みにつけ込んで処女をむさぼろうとする偽善者だった。あるとき歌江は森栖に犯され妊娠してしまう。それを知ったアイ子は血相を変え、歌江に詰寄るのだった。二人は傷つき、醜い大人の世界を知った。やがて二人は森栖ばかりでなく川村、トラ子、そして病身の妻を虐待し、芸者遊びに興じるアイ子の父・愛四郎らへの復讐心をかりたてていった。歌江ら卒業生の主催する謝恩パーティの行なわれたその夜、学院で火災がおこり、焼け跡から黒焦げの死体が発見される。そして森栖を呪った遺書が見つかったことなどから、その遺体は歌江と断定される。森栖は責任を追求されるのを恐れ、逃げまわる。歌江の死後、川村とトラ子が奇怪な死を遂げた。一方アイ子は、泥酔しきった愛四郎の前に現われ、そんな姿を罵り、貪欲な欲望をあざ笑うのだった。赤く染まる荒涼とした埋め立て地を、夢遊病者のように歩く森栖。突然二つの影が現われた。歌江とアイ子だった。火災現場から発見された遺体は歌江ではなかった。ただ茫然とする森栖の前で、二人は一体となり見る見る内に炎に包まれていった。炎と煙りに包まれた歌江とアイ子の前で、獣のように叫び狂乱する森栖の無惨な姿があった。地獄絵さながらのその光景の中で、黒い煙が大空に充満し二つの花芯は燃えつき、ひたむきな少女の心を犠牲にしたすべての復讐が終わった。

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