位は人臣を極わめ、女体をほしいままにし、子孫の繁栄に恵まれ、望みは全て満たされていた平清盛も、熱病の前にたおれる。時を経て、平家は利あらずして源氏の軍勢に長門の壇の浦に追いつめられ、盛者必衰の理のままに敗れ去った。八歳になる安徳帝とともに、母・建礼門院は、海へ身を投げた。しかし、建礼門院をはじめ、数人の女院たちは、死にきれず源氏の手のものに捕われる。源義経は勝利の宴を開く。女院たちにむらがる源氏の武将たち。そこでは、自らの明日の命もわからぬままに、源氏のあらくれ武将たちにすきかってにあしらわれる女院たちの姿があった。義経は建礼門院に酒を進め、惟盛の命を救うかわりに、建礼門院のカラダを自由にすることを約束する。それから、義経と建礼門院のからみ合いが始り、義経の若い逞しい肉体に建礼門院は、今までに感じたことのない女の喜びを知り、最後に、これが生きることなのですねと言葉を発した。