男性      女性

※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。

NEWS

KINENOTE公式Twitter

森の向う側

  • もりのむこうがわ
  • ----
  • ----


  • 平均評点

    70.3点(4人)

  • 観たひと

    7

  • 観たいひと

    0

  • レビューの数

    1

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1988
公開年月日 1988/2/20
上映時間 75分
製作会社 野村企画
配給
レイティング 一般映画
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督野村恵一 
脚本中村努 
原作村上春樹 
企画野村企画 
製作野村企画 
プロデューサー清水一夫 
撮影安藤庄平 
美術内藤昭 
音楽金久万利子 
録音久保田幸雄 
照明佐藤幸次郎 
編集谷口登司夫 
助監督鶴巻日出雄 
スチール小山田幸生 

キャスト

出演きたやまおさむ 
一色彩子 彼女
藤田進 老人
三宅邦子 老人の妻
出演(声)寺田農 彼(声)

解説

海辺のリゾートホテルで出逢った男と女の心の触れ合いを描く。村上春樹原作の短編小説「土の中の彼女の小さな犬」の映画化で、脚本は「ヤッピとワイズとゾーラの物語 グーッドグーッド」の中村努が執筆。監督はこれが第一回作品となる野村恵一、撮影は「待ち濡れた女」の安藤庄平がそれぞれ担当。

あらすじ

Jは「森を探しに行く」と言って消息を絶った友人を探すため、シーズンオフの海辺のリゾートホテルへやって来た。彼は建築技師だが、実際の仕事は古くなったビルの爆破だった。そこでJは人生の思い出に浸る老夫婦と出逢う。老人は「雨の降る海岸で死んだ娘に会った」と妻に話している。雨はまったく止む気配もなく数日降り続いていた。ある朝Jは食堂で一人の若い女性客を見かけ、午後にホテルの図書室で再び顔を合わせた。そこには戦前から昭和20~30年代の古い本しかなかったので、Jは自分の読み終えたミステリーの文庫を彼女にプレゼントした。そして退屈しのぎにJは彼女と心理ゲームを始めた。ゲームを進めながらJは彼女がピアニストであることや、現在や過去のさまざまなことを当てていき、ついに“庭”という言葉に彼女の秘密が隠されていることを発見する。また、彼女には時々右手を眺める癖があることに気づいた。そのことを尋ねると、なぜか彼女の表情が変わった。2人は場所を食堂に移し、今度はJが森を探しに出かけた友人の話をした。部屋に戻ったJは、ジグソー・パズルをしながら東京に残してきたガール・フレンドのことを考えた。雨があがった日の夜、Jはホテルのプールサイドで再び彼女と会った。そして彼女は今まで誰にも話さなかった子供の頃の思い出を話し始めた。当時可愛がっていた小犬が死に、彼女はその死体をさまざまな思い出の品や預金通帳と一緒に木箱に入れて庭の片隅に埋めた。その時はとにかく悲しくて、何もかもいらないという気持ちから通帳まで入れてしまったのである。しかし、一年ほどたった17歳の時友人のためにお金が必要になり、木箱を掘り起こしたが、通帳には匂いが浸みついていて使い物にはならなかった。彼女はその時犬の死体を見て何の感情も持たなかったことに後ろめたさを感じているようだった。それから右の掌にも匂いが残って、いくら洗っても消えないという。Jは彼女の掌の匂いを臭がせてもらったが、石鹸の匂いがしただけだった。

関連するキネマ旬報の記事

1988年5月下旬号

日本映画紹介:森の向う側

1988年2月上旬号

グラビア:森の向う側