日曜の午後、地下鉄の高架近くに集まっていた一団が、ひとりの若者に導かれ、あるアパートの一室に入ると、そこは三人の男女による室内劇の上演中だった。ふたりの女、エミリー(ジェーン・バーキン)とシャーロット(ジェラルディン・チャップリン)と同時に関係を持つ男シルヴァーノ(ファクンド・ボー)の話であった。この劇は、劇作家クレマン(ジャン・ピエール・カルフォン)の作品をシルヴァーノが無断で書きなおしたものだった。楽屋にエミリーとシャーロットを訪ねたクレマンは褒めたものの、著作権のことで話があるという。月曜、クレマンを訪れたシャーロットはマジシャンのポール(アンドレ・デュソリエ)に出会い、未来を幻視する。クレマンはふたりに自分の最新作を演じてほしいと依頼する。台本を持ち帰ったシャーロットとエミリーは、女性役がひとつしかないことに気づく。彼女たちの所にクレマンの使用人ヴィルジル(ラズロ・サボ)が来て、クレマン邸に住むようにいう。エミリーは屋敷で幻聴を耳にする。ふたりはクレマンにテストを受け、シャーロットが女性役、エミリーは男役を、シルヴァーノももうひとりの男役を演じることになった。ポールがいうには、この劇は自分とクレマンと、ベアトリスの間に起きた実話だという。火曜、エミリーの幻聴が激しくなる。シャーロットはクレマンと、エミリーはポールとそれぞれ仲が深まっていく。水曜、エミリーは自分の死の光景を幻視する。シャーロットはクレマンから渡された鍵が合う部屋を探し、ベアトリスの私室を見つける。その夜、泥酔した彼女は天使の像を割ってしまう。木曜、シャーロットは天使の破片を埋める。ポールが手伝いながらシャーロットを誘惑し、ふたりが抱き合うのを見たエミリーはシャーロットと口論する。転んで傷を負ったエミリーを今度はヴィルジルが介抱する。金曜、台詞を覚えられないシャーロットに代わって、エミリーがベアトリス役のリハーサルをしている。土曜、本番の日。ヴィルジルは新しい天使像を据え付けている。劇が始まり、物語が進行していく。未完だった第四幕の台本が渡される。一方、ヴィルジルは赤い服の女性を邸内に招き入れる。その女性はベアトリスだった。クレマン、ポール、ベアトリスの現実の関係と、エミリー、シャーロット、シルヴァーノが演じる劇の世界が交錯する。クレマンはベアトリスとの関係を修復しようと試みるが、失敗してしまう……。翌朝、エミリーとシャーロットはヴィルジルに見送られて屋敷から立ち去るのだった。