一九六八年、南アフリカ共和国ヨハネスブルグ。黒人居住区ソウェトに住む少女サラフィナ(レレティ・クマロ)は、学校での人気者。彼女の通う高校にも人種隔離政策は影を落とし、銃を構えた兵士たちが校庭を歩きまわっていた。歴史教師メリー(ウーピー・ゴールドバーグ)から、アフリカの本当の歴史と誇りを教えられ、啓蒙された生徒たちは、学年末の文化祭の出し物に、釈放されるアフリカの指導者マンデラを主人公にした「自由の日」という創作ミュージカルを上演することに決める。しかし、そんなある日、メリー先生が、子供たちに危険思想を植えつけたという理由で警察に連行されてしまう。生徒たちは授業をボイコットし抗議するが、ついに兵士たちが発砲し、多くの生徒たちが倒れていった。残された生徒たちは政府への抗議を開始するが、しかし武器も持たずプラカードで行進する高校生たちに、政府軍は催涙弾を投げつけ、鞭をふるい、多くの生徒たちが捕らえられ、サラフィナも傷つく。多くを失い、焼失した教室の前にたたずむサラフィナの耳には、いつしかメリー先生の言葉がくりかえし響いていた。「自由は始まりの一歩、その先を考えなさい……」