1953年、ニューヨーク。ウィリアム・リー(ピーター・ウェラー)は害虫駆除の仕事をしていたが、殺虫剤が減るのが早すぎることに気づく。妻ジョーン(ジュディ・デイヴィス)が麻薬として使用していたのだ。ある日、麻薬捜査官に連行されたウィリアムの前に巨大な-虫-バグが現れ、彼に話しかける。スパイ活動と報告書提出、さらにインターゾーン商会の回し者だというジョーンの殺害を指示されるが、ウィリアムはバグを叩き潰して逃げ出す。友人に紹介されてウィリアムはベンウェイ医師(ロイ・シャイダー)を訪ね、ジョーンのために、中毒に効くというムカデのパウダーをもらってくる。帰宅してジョーンとウィリアム・テルごっこをするが、彼の撃った弾丸が誤って彼女のこめかみに命中、ジョーンは死亡する。家を飛び出したウィリアムの前にマグワンプと名乗る怪物が現れ、タイプライターを手に入れてインターゾーンに行き、活動報告書を送るように命令。指示通りインターゾーンに向かうと、今度はタイプライターが自ら動き出してゴキブリとタイプライターが合体したようなバグライターに変身。ウィリアムはこの街でホモセクシャルのイヴ(ジュリアン・サンズ)やアメリカ人作家トム(イアン・ホルム)とその妻ジョーン(ジュディ・デイヴィス二役)らと出会う。死んだ妻に瓜二つのジョーンを誘惑するようバグライターから指示を受けたウィリアムが彼女とベッドにもぐり込むと、家政婦ファデラ(モニーク・メルキュア)が烈火のごとく怒って部屋に入ってきた。インターゾーンの秘密を探るうち、ファデラが重要な鍵を握る人物と分ってくる。インターゾーンの麻薬工場へ行ったウィリアムは、そこでファデラの正体がベンウェイ医師であることを知る。彼はベンウェイと取り引きして、アネクシア国で彼の事業を手伝う代わりにジョーンを護り受けることにする。ウィリアムとジョーンは車でアネクシアに向かった。国境で警備兵に職業を問われたビルは作家と答える。証拠を見せろと言われたウィリアムは、ジョーンとウィリアム・テルごっこをして彼女を射殺。アネクシアへ迎え入れられるのだった。