1847年、統一派と連邦派が対立するブエノスアイレス。連邦派で、カトリック社会の中心的存在である名家オゴルマン家の娘カミーラ(ススー・ペコラーロ)は、父アドルフォ(エクトル・アルテリオ)の封建的で厳しいしつけにもかかわらず、詩や小説を読みふける想像力豊かな少女だった。ある日、カミーラは、新任の若い神父ラディスラオ・グティエーレス(イマノル・アリアス)と出会い、一目で惹かれあう。しかし神職にあるグティエーレスの恋が許されるはずもなく、彼は罪悪感に悩み、カミーラを避けていた。だが、統一派と目された本屋の店員が連邦派から見せしめの処刑を受けたとき、暴力を否定し「分裂していては国家は存続できない」とミサの説教で怒りと悲しみをぶつけるグティエーレスに、カミーラはますます彼を尊敬し想いを募らせるのだった。やがて、カミーラはグティエーレスと駆け落ちする。遠く離れた小さな町で、2人は名前を変え、慎ましく幸せに暮らし始めた。それでも、グティエーレスは神を裏切った苦しみに悩み、その姿はカミーラをも苦しめる。だが、やがてふたりは居場所を知られ、ブエノスアイレスに連れ戻されてしまう。投獄されたふたりを、街の人たちは何とか助けたいと手を尽くしたが、統一派はこの事件をスキャンダルとして利用し、連邦派の失墜を計った。総督は自らの威信のためにも、銃殺刑の命令を変えようとはしなかった。カミーラは身籠っており、それは神の許しかとも思えたが、容赦なく2人は銃殺された。2人の遺体はひとつの棺に納められ、永遠の眠りについたのだった。