1940年のニューヨーク。ヨーロッパから一組のカップルが船で到着した。男の名はサルヴァドール・ダリ(ロレンツォ・クイン)、女はその妻のガラ(サラ・ダグラス)。到着早々奇行を披露するダリに興味を覚えたタイム誌の若き記者マロニー(マイケル・W・キャトリン)は、彼にインタビューを申し込み、その生い立ちやシュールレアリストとしての活躍を聞き出していく。亡き兄の代理として愛されることに反発した幼年時代。斬新な技法でデッサン教室の教師を驚かせたこと。マドリードの美術学校時代に親しくなった詩人ガルシア・ロルカ(ニコラ・ステファノ)の思い出。二度目の取材では夫人がダリとの出会いを話した。1929年の夏に出会い恋におちた二人。映画「アンダルシアの犬」の成功で一躍有名になったこと。またダリはいくつかの武勇伝も披露した。キャレス・クロスビー夫人(キャサリン・ウォラック)宅でヘンリー・ミラーに絡まれた時はカタロニア動乱の記憶を話す。やがてロルカの訃報に接し、第二次大戦が始まるとダリは渡米を決心した。