ダブリンに本物のソウル・バンドを作りたいと夢みるジミー(ロバート・アーキンズ)は、同じ夢を持つデレク(ケネス・マクラスキー)、アウトスパン(グレン・ハンサード)と共にメンバー集めを開始する。へべれけに酔って豪快な歌いっぷりを披露していたデコ(アンドリュー・ストロング)をスカウト、募集広告を見てやってきたサックスのディーン(フェリム・ゴームリー)、ドラムのビリー(ディック・マーシー)ピアノのスティーブン(マイケル・アーニー)、エルビスやビートルズともプレイしたことがあるという中年のトランペッター・ジョーイ(ジョニー・マーフィ)を採用、仲間うちの憧れの女性イメルダ(アンジェリン・ボール)とその友人ナタリー(マリア・ドイル)、バーニー(ブロナー・ギャラガー)をコーラスに誘う。未熟者のよせ集めではあったが、ジミーを中心とした屋根裏部屋でのレッスンを重ね、数ヵ月後、この“ザ・コミットメンツ”はいよいよダブリン市民会館の舞台へ。拙い演奏ではあったが、彼らのビートは少年たちの胸に訴えるものがあった。その後もぐんぐん腕を上げていくのと平行に、グループ内の恋愛問題、意見の違いなど、摩擦が生じ始める。スター気取りのデコとぶつかったビリーはついにバンドを辞め、代りに用心棒のちょっと危いミッカー(デイブ・フィガネン)がドラマーとして参加する。“ザ・コミットメンツ”の人気はどんどん高まり、レコーディングの話も舞い込むが、メンバーの間の亀裂はもはや修復のしようもなく、ジミーはバンドを諦めることに。やがてメンバーはバラバラになり、それぞれ別の道を歩んでゆく。そしてジミーは全てを失いながらも、何かを掴んだことを確信するのだった。