デンマークの田舎町に住む老夫婦、カール(フリッツ・ヘルムース)とレギッツェ(ギタ・ノービィ)はある夏の日、家族や旧友たちを招いてホームパーティーを開く。懐かしい顔の数々にはしゃぐレギッツェ。しかしカールの思いは複雑だった。彼は黙っていたものの、実はガンに冒されていたのである。そしてそんな彼の心を横切るのは50年前のあの頃のことだった。デンマークへのドイツ軍の侵攻が続く中、若き日のカール(ミカエル・ヘルムース)は町のダンスでレギッツァ(リッケ・ベンツェン)を見染めた。やがて2人は結婚し、息子のジョンが生まれるが、生来派手好きで、結婚前から男友達とのつきあいも激しかったレギッツァと、カールの間にはいさかいが絶えなかった。そして成長したジョンはそんな2人に反抗して家出をしてしまう。今は平穏そのものにみえる2人の人生も、その道のりにはこのように様々な喜びと悲しみがあり、必ずしも平坦なものではなかったのである。パーティーが終わり、客がみな帰って再び二人きりになったカールとレギッツァは人生の黄昏をかみしめ合うのだった。