精神病院を出たばかりの23歳のリッキー(アントニオ・バンデラス)はこれからは普通人として生きていこうと結婚を決意する。彼が目をつけたのはかつて一夜を共にしたことのある元娼婦のポルノ女優マリーナ(ビクトリア・アブリル)だった。しかしその求愛は彼女に何の断わりもない一方的なもので、勝手に仕事場やアパートに乗り込んできたリッキーにマリーナは怒るが、たちまちベッドに縛りつけられてしまう。最初は単なる被害者だったマリーナだが、外出する時には相変わらず彼女を縛るものの、それ意外は優しく、性的関係も強要しないリッキーにしだいに奇妙な愛情を覚え、そして彼が彼女のためにチンピラと戦って傷ついて帰ってきた時、ついに彼の前に身を投げ出し、その愛を受け入れる決意をする。こうして2人の間に至福の時間が訪れるが、それも束の間、行方不明になったマリーナを探しに来た姉(ロレス・レオン)が彼女を連れ出してしまう。マリーナを失なって生まれ故郷の村へ戻り、茫然と佇むリッキー。しかしそこへ自らの愛を告げたマリーナが姉と共に迎えに来る。3人を乗せた車は一路マドリッドでの新生活へと向かうのだった。