1943年、イタリア。夫に先立たれたチェジーラ(ソフィア・ローレン)は15才の娘ロゼッタ(シドニー・ペニー)を連れ、連合軍の爆撃を避け生まれ故郷の村へ帰ることを決意する。母娘はそこで内気なファシストの青年ミケーレ(アンドレア・オッチピンティ)と出会う。彼はチェジーラに恋するようになるが、逆に彼に想いを寄せるようになったのは娘ロゼッタの方だった。連合軍が上陸し、戦争終結のきざしが見えた頃、母娘は再びローマに歩いて帰ろうとするが、その道のりで2人が見せた葛藤はまさに“女”同士としてのものだった。が、そこをモロッコ兵士が襲い、2人は無惨にもレイプされてしまう。それからというものロゼッタは心を閉ざし、ただ傷を忘れるため夜の街に出歩くようになる。そんな娘の姿に心を痛めるチェジーラ。もはや2人の絆は取り返しがつかないかに見えた。が、再び母娘を訪れた悲劇が皮肉にも2人を近づかせた。ミケーレがドイツ軍に殺されたという報にロゼッタはただ母の胸にすがって泣くよりすべを知らなかったのである。