ミュージシャンになる夢を追い求める若者、ジュリアス(ケヴィン・J・オコナー)は、行方不明の伝説的ギター職人エルモア・シルク(ハリス・ユーリン)のことを聞きつけ、ロック界への手づるをつかむためと、一穫千金を狙って彼を探す旅に出る決心をする。が、ガールフレンドに車ごと逃げられ、やっとのことでエルモアの弟のアル(トム・ウェイツ)に会うことができたが、兄の居場所のヒントとポンコツサンダーバードを1000ドルで買わされるはめに。その手がかりをもとにナイアガラ付近の公園で、ミュージシャンの夫とともにトレーラーで暮らすエルモアの娘アリス(ローリー・メカルフ)のもとへ向かうが、エルモアは既に愛人の所へ去った後だった。ジュリアスはカナダに入り、車も金も失なって、ヒッチハイクでようやくその愛人コーネリア(ビュル・オジェ)の家に着くが、またもエルモアとは行き違いに終わった。最後の手がかりも失なって失意の中辿り着いたノヴァスコウシャの寒村で偶然飛び込んだ家でついにジュリアスはエルモアを探し当てる。が、エルモアは日本人バイヤーと独占契約を結んだ後で、ジュリアスにとって現実は想像していたようなものではなかった。しかし長い旅の末に一つの目的を果たしたジュリアスは「生きることはキャンディ・マウンテンを上るようなわけにはいかない」という言葉をかみしめるのだった。