新進気鋭の映画監督パブロ(エウセビオ・ポンセーラ)には、性転換して女になった兄のティナ(カルメン・マウラ)がいた。男嫌いの彼女は、友人の娘アダ(マヌエラ・ベラスコ)を引き取って、実の子のように可愛がって暮らしていた。一方ゲイのパブロには、ファン(ミゲル・モリーナ)という恋人がいたが最近倦怠ぎみで、休暇で帰郷したファンからの手紙も物足りなく、自分の受取りたいものを彼に送り、それを送り返してもらうのだった。そんなパブロの前にアントニオ(アントニオ・バンデラス)という青年が現われ、パブロは衝動的に彼と関係をもつが、所有欲の強いアントニオは、ファンからの手紙を見てファンのもとを訪ね、嫉妬から彼を殺してしまう。悲しみにうちひしがれたパブロは運転を誤まり、頭を強く打って記憶を失ってしまう。混乱する警察の捜査の中で、アントニオが犯人とは知らないティナが彼と同棲を始める。記憶を取り戻したパブロは、ティナのアパートに立てこもるアントニオのもとを訪ね、追いつめられたアントニオは彼と愛を交した後、自ら命を絶つのだった。